
依頼者様:45歳。既婚男性。職業は経営者。配偶者と同居しており、婚姻関係は継続していた。
ターゲット:36歳。独身女性。職業は秘書。依頼者様の直属の部下。
依頼者様とターゲットは不倫関係にあった。業務時間外に会う関係が続き、連絡手段は主にメッセージアプリと電話だった。連絡頻度は高かった。
依頼時点で、依頼者様は関係の解消を望んでいた。一方、ターゲットは関係の継続を前提とした発言を繰り返していた。**「離婚しろ」という要求が複数回あった。さらに、「自宅へ行く」「会社に関係を伝える」**といった発言があった。
依頼者様は関係を終わらせる意思を伝え、業務連絡以外の連絡頻度を下げ、私的な接触を避けた。しかしターゲットからの連絡は止まらなかった。依頼時点で、話し合いによる関係解消は成立していなかった。
依頼背景:
不倫関係は約3年続いていた。始まりは業務上の接点だった。出張の同行、夜間の資料修正、社用車での移動が重なり、私的な連絡が増えた。交際が始まってから、連絡は毎日続いた。朝は出社前、夜は就寝前。返信が数十分途切れると、同じ内容のメッセージが連続して送られてきた。
1年目の後半から、要求が変わった。「いつ離婚するのか」という質問が、週に数回、決まって深夜に届いた。返答を避けると、「約束した」という言葉が続いた。約束の日時や内容は示されなかった。
2年目に入ると、行動が増えた。依頼者様の自宅最寄り駅で待っていたことが複数回あった。終業後、会社の駐車場で車の前に立たれた。「話すまで帰らない」と言われ、その場で20分以上動かなかった日があった。
3年目に入ると、言葉が具体化した。「家に行く」「奥さんに会う」「会社に出す」という文面が、同じ週に繰り返し届いた。深夜1時台に5通、早朝6時台に3通。返信をしないと、別の番号から着信が入った。番号を変えても同じ内容が続いた。
業務連絡以外を遮断すると、社内での接触が増えた。コピー機、給湯室、エレベーター前。短い時間で場所を変え、必ず声をかけてきた。「無視するなら、私が動く」という言葉が残った。
関係は続いていたが、合意は成立していなかった。要求は止まらず、距離は縮まり、行動は生活圏に入り込んでいた。
工作の流れ|パート?
接触場所は、ターゲットが一人で通っていたバーだった。平日夜、22時前後。カウンターの端に座ることが多かった。男性工作員は事前に常連として数回入店し、顔を覚えられる状態を作っていた。
三回目の夜、工作員は隣の席に座った。注文を揃え、短い会話から入った。工作員が言った。「この店、よく来られるんですか」。ターゲットはすぐに答えた。「最近はここしか落ち着かない」。
二杯目。工作員が言った。「仕事、忙しそうですね」。ターゲットはグラスを置き、「会社の人と話がつかない」と返した。名前は出さなかったが、既婚で立場が上であることは自分から話した。
三杯目。工作員が距離を詰めずに言った。「連絡、返ってこないんですか」。ターゲットは視線を外し、「返らない。だから待たない」と言った。続けて、「家に行けば話は早い」と口にした。
退店時、ターゲットから連絡先を差し出した。「また話を聞いてほしい」。その夜、23時台にメッセージが二通届いた。内容はいずれも、依頼者様への未返信に関するものだった。
接触はこの段階で止めた。工作員からの私的な誘導や約束は一切行っていない。
工作の流れ|パート?
四度目の来店は金曜の夜だった。23時過ぎ。ターゲットは一人で入店し、カウンター中央に座った。男性工作員は先に入っており、目を合わせずに同じ酒を頼んだ。
一杯目が半分ほど減った頃、工作員が言った。「この前の話、続き聞いてもいいですか」。ターゲットは即答した。「状況は変わってない。あの人は何も決めない」。
二杯目。工作員は言った。「決めない人って、決められない人ですよね」。ターゲットはグラスを強く置いた。「だから私が決めさせる」。声は低かった。
工作員は間を置いて言った。「決めさせるって、どうやって」。ターゲットは視線を上げ、「逃げ場をなくす」と答えた。続けて、「家にも会社にも、行ける場所は全部知ってる」と言った。
三杯目。ターゲットの言葉が早くなった。「三年も待った。時間は十分」。工作員が言った。「三年も続いたなら、終わらせ方も考えないと」。ターゲットは笑わなかった。「終わらせる気はない」と即答した。
工作員は席を立つ直前に言った。「そのままだと、あなたが一人で背負うことになる」。ターゲットは追わなかった。
退店後、0時台にメッセージが五通届いた。内容は同じだった。「今日も話せなかった」「次は逃がさない」。
翌週、来店時間が早まった。21時台。着席するとすぐに言った。「連絡が遮断された」。工作員が言った。「遮断されたなら、相手は終わらせたがっている」。ターゲットは短く返した。「終わらせるなら、私が先に動く」。
この時点で、要求は交渉ではなく通告に変わっていた。誘導は完了した。
工作の流れ|パート?
週明けの夜、依頼者様の自宅周辺で動きがあった。19時台、見慣れない車が短時間停車し、発進した。翌日も同じ時間帯に同様の動きが確認された。
その夜、依頼者様の携帯に着信が入った。番号は登録されていなかった。留守番電話に音声が残っていた。「奥さん、在宅ですね」。それ以上は話していなかった。
翌朝、依頼者様は出社せず、予定していた外部打ち合わせをキャンセルした。昼前、メッセージが届いた。「昨日、見えた。次は話すだけ」。
夕方、再び着信。依頼者様は出なかった。直後にテキストが入った。「今日中に決めて。決まらないなら、私が話す」。
同日夜、男性工作員はバーでターゲットと短時間だけ接触した。工作員が言った。「もう家庭側が動き始めている」。ターゲットは即座に返した。「だから早い方がいい」。
工作員は言った。「早く動くほど、あなたの立場は残らない」。ターゲットは黙り、グラスを見たまま動かなかった。
その週末、依頼者様の自宅ポストに封筒が入っていた。差出人の記載はなかった。中身は短いメモ一枚だけだった。「話す準備はできている」。
依頼者様はその日のうちに私的連絡先をすべて変更した。業務用端末は人事管理下に置いた。
月曜朝、ターゲットから最後のメッセージが届いた。「もういい。終わりにする」。
以後、着信は止まった。来店もなかった。自宅周辺での停車も確認されなかった。家庭側への直接接触は発生していない。
結果|別れさせ工作完了
別れさせ工作は完了した。
月曜朝に届いた一通のメッセージを最後に、ターゲットからの連絡は完全に止まった。文面は短く、理由の記載はなかった。以後、電話、メッセージ、別番号からの着信は一切確認されていない。
その週以降、依頼者様の自宅周辺での停車、待機、徒歩での接近は発生していない。深夜帯、早朝帯ともに人影はなく、インターホンの履歴も残っていなかった。郵便受けへの投函物はなく、差出人不明の封筒も届いていない。
勤務先への接触はなかった。社内メール、代表番号、受付への連絡は一件も入っていない。秘書室、人事部、総務部への問い合わせも確認されていない。社内での偶発的な接触は発生せず、依頼者様の動線上に姿を見せることもなかった。
ターゲットが通っていたバーへの来店は途絶えた。曜日、時間帯を変えても姿はなく、店側からの情報提供も止まっている。生活圏内での再出現は確認されていない。
解消から四週間が経過した時点で、再接触の兆候はゼロだった。要求の再発、第三者を介した連絡、間接的な示唆はいずれも確認されていない。関係は完全に断たれた。